今後就職や転職する予定の人の中で支払い遅延によるブラックリストになったことはいますか？
「過去に延滞したことがあるけど就職する時に影響がある？」
「会社は入職者がブラックリストになってるってわかるの？」
という疑問を持つ人もいるでしょう。
この記事を読むと企業側が個人信用情報をどのように扱っているのかがわかります。ぜひ参考にしてみて下さい。
直接的にはまったく影響しません。
思い出してください。そもそも信用情報機関の事故情報、いわゆるブラック情報は誰がなんのために利用するのか。
それは、金融機関やクレジット会社などが与信判断や審査の参考資料として利用するにすぎません。
ブラックを理由に受験で不合格になるとか、就職面接で落されるとかいったことはありえません。
ただ、間接的に迷惑をかける、ということはあるかもしれません。
ローンが組めない、借金ができないから子供を大学にやるのに苦心する、という事態はありえます。
しかし、本人がブラック入りしても、保証人にさえなっていなければ配偶者やほかの家族には直接的な影響はありませんので、夫あるいは妻、兄弟、親戚などにローンを申込んでもらうことも可能です。
子供本人が学生ローンを組む、という手段もあります。子供に迷惑をかけられないからと、ブラック入りせずに借金を重ねるというのは、長い目で見ると、かえって後からもっと大きな迷惑をかけることになります。
ブラック入りに心配するほどの不利益はないことを理解し、早めに手を打っておくことが大事なのです。
個人信用情報は身辺調査に使うことを禁止されているので基本的に就職や転職に影響は与えない
過去の金融事故、例えば自己破産や返済の延滞などがあった場合、個人信用情報に履歴が残ってしまいます。
このネガティブな履歴を持っている状態のことを「ブラックリスト入り」と表現していますが、これが就職や転職などに悪影響を与えるのではないかと懸念している方が多いようです。それでは実際のところはどうなのか確認してみましょう。
個人信用情報は身辺調査に使えない
金融事故などの履歴がある個人信用情報は誰でも閲覧できるものではありません。
あくまでも信用情報機関に加盟している金融機関、あるいは本人しか閲覧することができないようになっています。
もともとこの個人信用情報というのは金融機関が融資をするにあたってどれくらい信用できる人物なのかを調査するための機関です。
ですので、一般的な会社や企業がこれを閲覧したり、身辺調査に利用することは禁じられています。
となると「金融機関への就職や転職だとチェックされてしまうの？」と心配になる方もいるかもしれません。
実際に一昔前までは自社で採用するときはまず個人信用情報を閲覧てから…というところがあって問題になっていました。
現在ではそのようなことが起こらないように厳しく取り締まられているので心配する必要はありません。
しかし注意しておきたいのは、自身が金融事項を起こした会社や企業、グループ会社に就職や転職する場合です。
この場合、個人信用情報機関を参照しなくとも企業内部のブラックリストに情報が残っている可能性が高く、就職は厳しいものだと判断できます。
自分自身で開示した個人信用情報の取扱は話が別
企業や会社が勝手に就職希望者、転職希望者の個人信用情報を閲覧することは禁止されていることが分かりました。
しかし、企業によっては面接などで「あなた自身が個人信用情報を開示してそれを提出してください」と求めてくる場合があります。そうなると、当然過去に金融事故を起こしていればブラックリスト入りしていることがばれてしまいます。
国内だとそこまで頻繁に見かけることは無いのですが、欧米諸国などではこういったケースがかなり増えてきているのだそうです。
もしブラックリスト入りしているのであれば、本人による個人信用情報の開示とその提出を求められた時点でその企業への就職を諦めた方が良いかもしれません。
余談ですが、自己破産をした場合、いくつかの職業に就くことができません。これは法律で決められていることです。例えば、弁護士や司法書士、公認会計士、会社役員といった職業に就くことを禁じられます。
まとめ
以上のことから、企業が勝手に個人信用情報を閲覧してそれを求人採用の材料として使用することができないことが分かりました。
自身が金融事故を起こしたグループ企業や、企業側から個人信用情報の提出を求められた時にだけ注意していれば良いといえそうです。