過去に返済でトラブルを起こした場合、個人信用情報機関に事故情報として登録されてしまいます。
事故情報が載っている状態を、ブラックリストに載ると表現します。ブラックリストは通常5~7年程度乗り続けますので、この期間中はクレジットカードを作ることもローンを組むこともできません。
しかし中には抜け道があるのではないか、このように考える人もいます。
本当にそのような抜け道があるのかを検証したので説明します。
結婚して名字が変わっても過去の事故情報は見られる
たとえば、女性の場合結婚すると姓が旦那さんのものに変わるケースが多いです。また男性の場合でも、婿養子に入れば姓が変わってしまいます。このように名前が変わってしまえば、旧姓でトラブルを起こしてブラックリストに載ってしまってもその情報にたどり着けないのではないかと思っている人も多いです。
確かに過去の事例の中には、結婚して名前が変わってしまったので、ブラックリストの情報がわからずにクレジットカードを発行してしまうという事例はありました。しかし最近では、より厳しくクレジットカードの審査が行われるようになっています。このため、結婚して名前が変わっても過去のトラブルがばれると思ってください。
カード会社の行っているブラック対策
ではどのようにして旧姓時代のブラック情報を審査しているかというと、申込書に詳しい情報を書かせるのです。結婚しているかどうか、既婚者の場合には旧姓も書いてもらうようにします。このような申込書の欄を設ければウソはつけないので、旧姓の個人信用情報をチェックできるわけです。その他にも結婚前の住所や電話番号、携帯電話の番号も記入してもらうことで過去にわたってトラブルがないかどうかの審査ができます。
その他にも、身分証明書の提出をさせてそこでチェックする方法もあります。たとえば、身分証明書として運転免許証を提出するケースが多いです。免許証などには番号がそれぞれに割り振られています。これは結婚して姓が変わっても番号に変更はありません。このため、過去のブラックリストの情報にたどり着けるわけです。
AIも導入されて、審査技術が高度化している
現在のクレジットカードの情報技術は、AI(人工知能)も導入されたことでかなりのレベルに到達しているといえます。ですから結婚して姓が変わってしまっても、過去の情報はチェックできると思ってください。
ただし女性の場合、結婚して姓が変わってしまうだけではなく、専業主婦になってしまうケースが多いです。専業主婦として申し込みをすると、旦那さんに返済能力があるかどうかを重視して審査をします。このため、女性の旧姓にさかのぼって審査をすることが少ないです。その結果、クレジットカードが発行される可能性はゼロとは言えません。
クレジットカードが発行されても…
このように言われると、過去にブラックリストに載ってしまったけれども結婚して専業主婦になればクレジットカードが持てるのではないかと期待する人もいるでしょう。しかし結婚前の情報がチェックされなくて、幸運にもクレジットカードが手に入ったとします。しかしカードが手に入れば、それで終了というわけではありません。
クレジットカードを見ると、有効期限が記されています。有効期限が近づくと、新しい期間延長されたクレジットカードが自宅に送られるはずです。この更新は自動的に行われていると思っている人も多いのではありませんか?しかし実際には、更新をする時にカード会社で再度情報のチェックを行っています。
この更新時に、もし過去のブラックがばれてしまえば、当然のことながら新しいカードは発行されなくなります。そして現在使っているクレジットカードの有効期限がまだ来ていなくても、即刻利用中止になってしまいます。
またもし延滞などのトラブルが起きたときには、その人の過去について詳しく調査が実施されます。その結果、ブラックリストに載っていることが判明するパターンもあります。多少の小細工をしても、ブラックリストに載っている事実は消えないと思ってください。