普段の買い物に便利だったり、生活費が足りないときに心強いクレジットカードやキャッシング。
「友人の結婚式の祝儀分の出費が必要になった。」
「親族の葬儀でお金を用意しなければ…」
という突然の出費が出る際に力強い味方となってくれます。
目次(もくじ)
キャッシングとクレジットカードの違い
これらは似た感覚で利用している人も多いですが、まったく異なる仕組みになっています。まずは両者の違い・目的をまとめてみました。
キャッシング
キャッシングは利用者に対して、消費者金融側から「無担保でお金を貸す(融資する)」のが目的です。
無担保ですので、その分の信用情報として年収や職業などを審査しています。
また、キャッシング業者は利息を発生させることで利益を得ています。
クレジットカード
クレジットカードの主な目的はショッピングでの立替となっています。
利用している方ならご存知だと思いますが、クレジットカードで支払ったからといって、その場ですぐに口座から引き落とされることはありませんよね。
多くは翌月にまとめて引き落とされます。つまり、その間はクレジットカード会社が代わりに支払っているわけです。
この仕組み上、お金が引き落とされるまでは、購入した商品の所有権はクレジットカード会社にあることになります。これが実質的な担保になっているわけです。
クレジットカードにもキャッシング機能が用意されているものもありますが(ほとんどが別途申し込みが必要)、こちらはあくまでも「よりクレジットカードを便利に使うためのサブ的な目的」になります。
仕組みや目的が違うから審査も違う
キャッシングは信用情報・利息を元に担保を、クレジットカードは購入した商品を担保にしている、と考えられます。
そうなると「キャッシング=無担保融資」「クレジットカード=担保型融資」と捉えることもできます。全体的な傾向として、キャッシングの方がより審査がシビアなのも納得がいきますね。
とはいっても、キャッシングにも審査に通りやすいところと通りづらいところがあります。これは保証会社だったり、利用実績だったり、独自の審査基準が設けられていたり…といった点が影響してきます。
例えば、一般的には審査をパスするのが難しいと思われそうな人でも「経験上、こういった人はきちんと返済してくれるから大丈夫!」という社内基準を設けているところは結構多いです。
特に大手ではない消費者金融に多い傾向が強い。
銀行系のキャッシングの場合は
「給与振込口座を開設していて利用実績が十分」
「住宅ローンやマイカーローンなどの実績がある」
といった人に対して審査が通りやすくなるケースが多いようです。
「今の私だとキャッシングの審査は厳しそう…」と思う人はこれらのポイントを考慮してみてはいかがでしょうか。
キャッシングの仮審査と本審査って何?
キャッシング会社のホームページを見ると「仮審査(簡易審査)」と「本審査」の2つが設けられているのが分かります。
従来であれば、申し込みして本審査を行い、その内容に沿ってカード契約をするか否かを決定していました。
しかしこれだと、審査に通らない人の分の手間がかかりますし、念を入れて審査したい…という部分もあります。だから仮審査が導入されるようになり、貸し倒れのリスクを軽減しているわけです。
仮審査と本審査の内容を大まかに説明すると以下の通り。
仮審査
スコアリング形式による、機械的でスピーディーな審査が可能となっています。
目的は最低限の情報から審査に通る見込みがあるかを判断すること。キャッシング会社によりますが、大体は年収、勤務先、勤続年数、現在の他社借入状況、そして借入希望額の入力だけでOKです。
仮審査をパスできて初めて本審査のスタートラインに立つことができた、といったニュアンスで捉えれば分かりやすいですね。
この仮審査は申込者にもメリットがあります。というのも、簡単に属性を入力するだけでパパッと結果が表示されるので、審査に通るか通らないかの大まかな目安が分かります。
もちろんあくまでも仮審査なので、パスしたからといって本審査に通るとは限りませんし、逆に仮審査には落ちたけれど本審査を通過した!ということもありえます。
また仮審査の場合、申し込み情報が信用情報機関に残らないので、複数のカード会社の仮審査を気軽に受けられるのもメリットです。
早ければ数分で、長くてもその日のうちに結果が分かるので「即日融資か、翌日までに融資して欲しい!」という方も目安として活用しやすいですね。
本審査
仮審査が終わったら、いよいよ本番となる本審査になります。仮審査の情報に加えて、スタッフによる確認と調査が主な審査内容となってきます。
キャッシング会社は利息による適切な返済で利益を上げていますし、貸し倒れ(返済されないこと)になると融資した分がそのまま損失になります。
ですので慎重に審査するのは当然のことですね。本審査で特に重要視されている審査項目は以下のような点が挙げられます。
- クレジットヒストリー
- 現在の他社借入状況
- 年収、勤務先、勤続年数などの虚偽の申告
- 返済能力に見合った借入希望額の判断
もちろん審査する人はその道のプロですので、虚偽の申告はすぐにバレます。
10万円くらい多めに年収を申告する程度なら見逃してもらえることもありますが、これが数十万円、数百万円の違いになってくると「虚偽の申告につき審査落ち」となってしまうわけです。
在籍確認の電話などでそれを指摘されたときに「間違えちゃった…」とごまかそうとする人もいますが、この時点で「誠実ではない」と判断されます。
いずれにせよ良いことはありません。
収入が多いほうが有利、なんとなく見栄を張りたい…そんな気持ちも分からなくはありませんが、正直にありのままの申告をするのが正解です。
借入希望額は「総量規制:年収の1/3以下までしか借入できない」という法律があります。ですので、どれだけ多く希望しても年収の1/3を超える融資は不可能です。
これは他社借入を含めた、トータルの借入金額。提示された金額が少ない!と感じる人は、すでに借入しているか、あるいは年収に見合った少ない金額しか適応されなかった、ということになります。
キャッシング審査を受ける際の注意点
キャッシングの審査を受けるときにはいくつかのポイントを抑えておくことで審査をより有利に進められる可能性があります。
もちろん人によっては「当たり前じゃない」と思うかもしれませんが、案外気づかない物もあると思います。復習も兼ねて確認してみましょう。
・申込み用紙は丁寧に作り、不明な点は明確にして
最近だとネットから申し込める物が増えていますが、申込み用紙を記載して郵送する場面はあります。当たり前のことですが、申込み用紙は丁寧に書き込むことが重要です。
というのも、保証会社の担当者はこの申込み用紙の内容を非常に細かくチェックしています。ポイントとしてはできるだけ丁寧に読みやすい字を書くこと。
別に上手じゃなくても、読みやすい字は意識すれば書けますよね。逆にいい加減に適当に書いていると「何だか適当な性格」だと判断されてしまいかねません。
また、何をかいたら良いのか、どのように書けば良いのか分らない部分も少なからず出てくると思います。
そこを空欄にしたまま提出するよりは、自分できちんと調べた上で記入することが望ましいです。適当なことを書くのもNG。
例えば勤務先の電話番号、現在の住所の居住年数といった項目は調べれば分かることですよね。
もしもこれらを空欄のまま提出してしまうと「自分のことなのに分からないのか」「きちんと管理できていない人なのかな」と思われても仕方がありませんよね。
在籍確認、本人確認の電話で「現在の他社借入状況」について聞かれることがあります。こちらも正確に把握しておかないといけません。
というのもこれらの情報は「キャッシングに申し込む上で最低限自己管理できていないといけない項目」として取り扱われているからです。
これを把握できていない=お金の管理ができていない人と思われます。
再申込みのタイミング
一度キャッシング審査に落ちるといくつかの会社に複数申込みをする人もいるでしょう。しかしこれが原因で申込みブラックになっている可能性があります。
というのも、キャッシングの申込みをした時点で個人信用情報機関に履歴が登録され、何度も申込みすればその分だけ大量の履歴が残ることになります。ちなみにこの情報は半年間保有され続けます。
短期間のうちに何度も再申し込みを行っていると「何度も審査に落ちている人だから要注意」と扱われても仕方がありません。
一度審査に落ちてしまうと焦ってしまう気持ちはよく分かりますが、半年~1年ほど期間を空けてから次の申込みをするのが理想的です。他のキャッシング会社に申込みする際も同じことが言えます。
万が一すぐにでもお金が必要な状況にある、クレジットカードは所有している、という場合はクレジットカードのキャッシングを利用するのもひとつの方法です。
<在籍確認と本人確認電話はすぐに出られるように
キャッシング、クレジットカードの審査では在籍確認を必ず行っています。また契約の最終確認として本人確認の電話もあります。
これらの電話はすぐに出られるように準備しておきたいものです。特に即日融資などすぐにでもお金が必要な場面では意識しておきたいところです。
キャッシングの申込みをする場合、必ずしも自分自身が電話に出られる状況にあるとは限りません。出張中などでなかなか対応できないこともあるでしょう。
基本的に申込みから本審査までの期間はそこまで長いものではありません。多くのキャッシングが即日融資に対応していることを考えれば分かるはずです。
ですので、申込みをしたその日、あるいは翌日には在籍確認、本人確認の電話が来るものだと考えておきましょう。
在籍確認の連絡先を記入する際には、自分につながりやすい電話番号を記入するのが基本です。
なかには会社の代表の電話番号を記入している人もいるようですが、それが申込み者本人が出られる電話番号でないなら考え直してみましょう。
まとめ
キャッシングやクレジットカードの審査について理解が深まったのではないでしょうか。
やはり重要視したいのはクレジットヒストリー、返済能力になってくるのですが、それ以外の細々とした部分も大切になってきます。
「そこまで気を使わなくても良いのでは?」と思う人もいるでしょうが、念には念を入れることに越したことはありません。
なかなか審査に通らない、あるいは審査に通るか自信がない、という方は今回の項目をしっかりと読みなおして審査に通りやすいように工夫してみましょう。