クレジットカード現金化というビジネスがあるのをご存知でしょうか?
クレジットカードには、ショッピング枠というカードを提示すればキャッシュレスで買い物できる枠があります。
この枠を使って、簡単なものを購入します。
そうすると購入のキャンペーンの一環で、現金がもどされるというシステムです。そして支払った代金はカード会社に支払うことになります。
クレジットカード現金化=即金ビジネスモデル
クレジットカード現金化の売りは、すぐにお金が手に入るという「即金ビジネスモデル」であるところです。
業者で手続きをすれば、自分が使ったカード代金の70~80%程度が現金化になります。
しかもカードを持っていれば、面倒な手続きもなく現金が手元に入ります。
今すぐに現金の必要な人で、利用している人も多いですが、クレジットカード現金化は利用すべきではありません。
利用規約に引っ掛かる可能性
そもそもクレジットカードの現金化というのは、カードの利用規約に違反する行為であることを頭の中に入れておかないといけません。
このため、現金化を行っていることがカード会社に発覚すれば強制解約されてしまう危険性が高いです。
クレジットカードの利用規約を今一度確認してみてください。
そうすると、換金目的でショッピング枠利用することを禁止する項目があるはずです。
カードを使って結局現金を手にしているわけですから、この利用規約に引っ掛かってしまうのです。よって契約違反を行ったものとみなされ、強制解約されるわけです。
お手持ちのクレジットカードのホームページにアクセスしてみてください。そうすると、クレジットカード現金化サービスを利用しないように書かれている所も多いです。
ちなみに法律違反に問われる可能性もあります。クレジットカード現金化を利用するときに、商品を購入するためと偽って現金化をしたとも言えます。
その意味ではカード会社にとっては、お金を搾取されたとも解釈は可能です。このため、詐欺罪に該当する危険性のあることも頭の中にとどめてください。
手数料の罠
クレジットカード現金化は、皆さんがカード決済した額から手数料分を差し引いた金額が現金として渡されます。手数料に関しては業者によってまちまちですが、安い所で10%程度といわれています。
クレジットカードの金利は年利で18%とか20%が上限といわれているので、一見すると現金化の方がお得な感じがします。
しかしカードの金利は年利である一方、クレジットカード現金化の手数料は即日10%なわけです。このため考え方によっては、1日で10%もの金利がかかってしまう計算となります。
年利に換算すれば、何と3650%ものとんでもない高利になりうるわけです。ちなみに最低金利のランクでこれですから、後は推して知るべしです。
自己破産もできない
カードの代金が支払えない、ローンの返済ができなくなれば債務整理をして対応せざるを得ません。通常は任意整理や個人再生で、新たな返済計画を立てて返済します。
ところがどうやっても返済ができないのであれば、自己破産をせざるを得なくなります。自分の身の回りの財産を残してすべて処分し、それでも残った債務を免責する方法です。
自己破産は、ギャンブルや浪費が理由の場合、免責不許可事由になります。そしてクレジットカード現金化を行ったカード会社を債権者として自己破産をする場合も、免責不許可事由の対象になります。
このことは、破産法の252条1項2号に明記されていることです。
ただし、必ず免責不許可の裁定が下るわけではありません。しかし該当事由があると、債権者に対して配当を指示されるとか破産管財人を選任しないといけなくなる可能性があります。
その分手間がかかって、長期間破産手続きを行わないといけなくなる事態も想定できます。