これまではクレジットカードの国際ブランドといえば、VISA、MasterCard、JCB、アメリカンエクスプレス、Diners Clubでしたが、新しい勢力として登場したのが「中国銀聯(ちゅうごくぎんれん):ユニオンペイ」です。
日本人にとってはほとんど耳にしたことのない国際ブランドだと思いますが、今後一気に普及することが予想され、国内でも観光地を中心に利用できるお店が増えてくるのではないかと言われています。
ということで今回は一足先に中国銀聯について勉強してみましょう。
目次(もくじ)
中国銀聯:ユニオンペイのメリットとは?
まずは中国銀聯の特徴とメリットを合わせて確認していきましょう。
中国で圧倒的なシェアを持つ
中国銀聯の最大の特徴は「中国での主要国際ブランド」だということです。中国国内であればほぼ全ての店舗で利用できると言っても過言ではないレベルです。
そして中国周辺の国々、アジア圏内でも急速に拡大しているのが特徴。
実は日本でも中国銀聯ライセンスを取得しているところはたくさんあります。例えば三井住友銀聯カード、三菱UFJニコス銀聯カードなどが挙げられます。
中国への旅行や滞在に強い
先述した通り中国内でのシェアが非常に強力なので、中国旅行に出かけたり、長期的に滞在する場合は持っておくと何かと便利です。加盟店数が多いですし、向こうで最もメジャーな国際ブランドです。
ここ十数年の間に中国の経済が大幅に発展しましたが、その陰で中国銀聯の活躍があったのは言うまでもありません。
全世界で中国人が利用するカードとして定番
中国銀聯の歴史は実はそこまで深くはありません。十数年前に発足して現在に至る、といった感じです。歴史が浅いにもかかわらずここまで急速に拡大したのはやはり「人口が多い中国人」がこぞって利用しているのが最大の理由だと思います。
中国人は世界中で活躍していますし、観光客としてもニーズが高いですよね。結果的に中国人が支払いできる決済システムとして中国銀聯が定着しつつある、と考えられます。
実際に世界中の加盟店がどんどん膨れあがっていますし、日本でも主に観光地で対応しているお店が増えてきました。これは日本だけに限らず、世界各地で同じ現象が起こっています。
中国銀聯のデメリットはある?
次は中国銀聯:ユニオンペイを持つデメリットについて考えてみたいと思います。
国内ではほぼ役に立たない
徐々に日本でも利用できるお店が増えてはいるものの、使い勝手が良いとは言いがたいです。正直なところ国内でのみ利用するならJCBやVISA、MasterCardで十分。
わざわざ中国銀聯を選ぶメリットはありません。中国で活動する機会があるならサブカードに持っていても良いかな、くらいの立ち位置です。
実はデビットカード
中国銀聯は通常のクレジットカードではなく、デビットカードとなっています。通常だとクレジットカード会社が支払いを肩代わりして、月末などに一度に引き落とす、という形を取っています。
しかしデビットカードですので、銀行口座に入っている分だけしか支払いに使うことはできません。実はこれには理由があって、中国政府の打ち立てている「現金持ち出し制限」が関係していると言われています。
1人当たり5000USドル相当までしか持ち出すことができないため、それよりも大きな買い物をするには中国銀聯のカードで銀行引き落としでも買い物をするしかありません。
こういった背景もあって急速に広まった、とも言えます。
まとめ
中国銀聯:ユニオンペイのことが大体わかったのではないでしょうか。
基本的に日本人にとってはあまり必要のないカードと言えるかもしれませんね。
ビジネスや観光目的で中国に出かけるなら持っておいても損は無い、というレベルでしょうか。