借金の取り立てに苦しんでいる人も少なからず存在しています。その中には、借金返済のための借金を繰り返すような多重債務者もいます。
多重債務者になると、なかなか普通の消費者金融は融資してくれなくなります。その結果、苦し紛れに闇金に手を出してしまう人も出てきます。
闇金に手を出しても、問題は複雑化するだけです。高利の取り立てをしますし、執拗に昼夜関係なく押しかけてきます。場合によっては、親や兄弟にも返済を迫るような業者もあります。
はっきり言って、ヤミ金に手を出してしまったら、自分一人で問題を解決することはほぼ不可能と思うべきです。
もし闇金からの借金を抱えているのであれば、速やかに弁護士や司法書士のような専門家に相談すべきです。
クリーンハンズの原則とは?
闇金に対して間違った認識をしている人が多いです。たとえば、金利が違法であったとしても借りたものは返済しないといけないのではないかという風に理解している人は多いです。
つまり違法な金利に関して支払い義務はないけれども、元金の返済はしないといけないというわけです。
しかし闇金を見てみると、年利数百%、場合によっては1000%の年利で利息の支払いを請求している所もあります。出資法違反の暴利です。このような法律違反を犯している闇金に対しては、利息の支払いはもちろんのこと、元本も返済の義務がなくなります。
民法には、「クリーンハンズの原則」と呼ばれるルールがあります。簡単に言ってしまうと、2つのポイントに集約されます。
▼1つ目は、悪いことをしている人は他者を訴える権利がないというもの
▼2つ目は、違法行為をしている人間に対して法律の保護義務はないという点
つまり高利で貸し付けを行っている違法行為をしている闇金業者は、貸したお金を借り手に請求することは法律上認められないというわけです。
しかももしすでに利息の支払や返済をしている場合には、皆さんにはその支払ったお金を返還してもらえる権利を有しているのです。
一人で立ち向かえますか?
闇金もこのような違法行為をしていることは重々認識しています。
その上で、執拗な取り立て行為をしているのです。そのような人たちに対して、皆さんが一人で「私にはあなたたちに利息の支払いも返済も義務はありません!」と毅然と突っぱねることはできるでしょうか?
闇金を行っている所を見てみると、大抵は裏社会とつながっている人ばかりです。
やくざ映画に登場してくるような、粗暴な輩の多いのが裏社会です。
そのようなひと癖もふた癖もあるような連中に、一般庶民の皆さんが毅然として返済しないという態度を続けることはできるでしょうか?
脅かされたり怒鳴られたりを繰り返されると、精神的に疲弊して心が折れる可能性は高いです。
法律のプロに頼るべき
そのようにして考えると、クリーンハンズの原則をかざして闇金業者と相対するためには弁護士や司法書士に助けを求めるべきです。
弁護士や司法書士は法律の専門家です。
そのような人から「法律上あなたたちの取り立て行為は認められない」といわれれば、一素人に言われるよりも効果があります。
また弁護士や司法書士の中には、闇金を相手にした交渉を何度もしてきたつわものもいます。そのような人は業者に脅かされても、決して屈しません。
基本的にどんなことがあっても、ヤミ金に手を出すべきではありません。
しかしすでに闇金に手を出してしまって執拗に返済を求められているのであれば、弁護士や司法書士に相談をすべきです。取り立てはどんどんエスカレートするだけで、場合によっては危険な目に遭う可能性もあるからです。